11月29日(金)の夜に開催される「暗がりのライブハウスで浄瑠璃を聴く」(竹本織太夫さん&鶴澤清志郎さん)について、視覚障害をお持ちの方、先着5名様、優先枠のお席を受け付けています。(一般席は満席です)
無料でのご招待ですが、ライブハウスはワンドリンク制(500円)です。
★本イベントは、大阪大学大学院社会人向けアート・マネージメント人材育成の「中之島に鼬を放つⅢ——大学博物館と共創するアート人材育成プログラム」の一つです。日常生活の中での「鑑賞サポート」 を目指して活動をされているReading ACTの田中京子さんを講師・ファシリテーターとしてお招きします。
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イベント名:「暗がりのライブハウスで浄瑠璃を聴く」
内容:『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ』の四段目から「寺子屋の段」という75分程度の名作を、夜のライブハウスで解説なしでまるごと聴きます。演奏は人形浄瑠璃文楽座の人気の中堅のお二人、太夫の竹本織太夫[たけもと・おりたゆう]さん、三味線の鶴澤清志郎[つるざわ・せいしろう]さんです。
日時:2024年11月29日(金)
18時30分 開場
18時50分 ご挨拶&舞台解説(視覚障害者の方へ正面舞台の説明)
19時~20時20分頃 『菅原伝授手習鑑』の四段目「寺子屋の段」素浄瑠璃上演
21時まで ご歓談ください!
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★会費は無料ですが、ライブハウスはワンドリンク制(500円)です。当日、ライブハウス入口で500円をお支払いください。お釣りのないようお願いします。2杯目以降は各自で注文できます。禁煙です。
★目の見えない方・見えにくい方へ:エレベーターがありませんので、肥後橋駅改札2番出口付近で18時に集合して、ライブハウスのお席までご一緒します。お一人での参加、盲導犬の同伴も歓迎です。ガイドの同伴は1名まで無料です(ガイドの方もワンドリンク制です)。→ガイドの方はワンドリンク制は無しでお入りいただけます。また、身体介助や(たんの吸引などの)医療的介助が必要なかたは介助者の同伴をお願いいたします。介助者の方もワンドリンク制は無しでお入りいただけます。(10月14日訂正しました)
★当日の床本の配布はございません。後日お送りするEチケットに、事前にご覧頂けるお役立ちサイト、ならびに事前にお聞き頂ける概要と床本の音訳へのリンクを記載します。
ファシリテーター:田中京子(Reading ACT)
企画:鈴木聖子(大阪大学大学院)
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開催趣旨:
江戸時代に文楽や歌舞伎が行なわれていた芝居小屋では、観客は升席でおしゃべりしながら、飲食しながら浄瑠璃を楽しんでいた。谷崎潤一郎の小説『蓼食う虫』(1928年)には、朱塗りの盃でお酒をたしなみつつ重箱をつついて観劇する人々の姿が、昭和初期まで続いていたことが描かれている。そうした鑑賞形態は、升席が椅子席となるのと並行して消えていく(海老根剛[えびね・たけし]『人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ』、和泉書院、2024)。
観客全員が椅子席に座って前方の「芸術作品」に集中するという、「集中的聴取」と呼ばれる鑑賞の方法は、19世紀のヨーロッパで誕生したものであるが、現在も多くの伝統音楽・伝統芸能の鑑賞の場で行われている。
しかし、そうした鑑賞の仕方は窮屈だと受け取る人々も多く、伝統芸能離れを引き起こす一因となっているともいえる。
とはいうものの、隣の席の音や匂いに敏感になってしまった私たちには、おしゃべり可能・飲食可能な芸術鑑賞の世界には、なかなか戻れないだろう。
ならば、少しだけ生活に近い空間――例えばライブハウス――でグラスを傾けながら、素浄瑠璃を聴いてみるのはどうだろう。
地球上の生活空間では、様々な人がともに様々な「音」を奏でている。そんな響きを浄瑠璃の中に聴くことはできないだろうか。生きた伝統の響きとは、そうして生まれるのではないだろうか。
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以上の開催趣旨にご賛同いただける方、ご応募をお待ちしております。
定員になり次第、締め切ります。
下記の申込フォーム、またはEメールにて、ご応募ください。
Eメールでお申し込みの場合、件名は「
ライブハウスで浄瑠璃を聴く」として、
本文に以下10項目を明記してください。
1:お名前
2:お名前のよみがな
3:メールアドレス(@
gmail.comを受け取れるように設
定してください)
4:電話番号(緊急連絡のため)
5:視覚障害の有無
6:ガイドの同伴の有無
7:盲導犬の同伴の有無(
足元の広いスペースのお席を確保するため)
8:大阪メトロ四つ橋線「肥後橋」駅改札からの誘導の要・不要
9:ワンドリンク制(500円)を了承する/しない
10:開催趣旨に同意する/しない
―――以下、主催機関と連携機関の名称です―――
主催:大阪大学中之島芸術センター・大阪大学大学院人文学研究科・大阪大学総合学術博物館
連携:あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール、淨るりシアター、公益財団法人吹田市文化振興事業団(メイシアター)、豊中市都市活力部魅力文化創造課、兵庫県立尼崎青少年創造劇場(ピッコロシアター)、公益財団法人箕面市メイプル文化財団
投稿者: Seiko_Suzuki
鈴木 聖子 すずき せいこ
1971年東京都生まれ。大阪大学大学院人文学研究科芸術学専攻音楽学コース・准教授。2012年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(文化資源学)単位取得退学、東京大学東京大学大学院人文社会系研究科附属次世代人文学開発センター特別研究員、パリ・ディドロ大学(パリ第七大学)東アジア言語文化学部・助教、大阪大学大学院人文学研究科芸術学専攻音楽学コース・アートメディア論コース助教を経て、現職。博士(文学)。近現代日本の音楽芸能、形態資料を中心とする文化資源学。 Seiko_Suzuki の投稿をすべて表示